スペイン出身の写真家、Salvi Danés(サルヴィ・ダネス)の写真集。どのような大都市も不安を覆っている布のようであり、耳が痛くなるような多声音楽のようである。日中の明るい光は物事の詳細な部分を隠蔽し、反対に無数の都市のいらだち、孤独、失意の表情を浮き彫りにする。本書にあるさまざまなイメージは初めから最後まで何か物語を語っているようであるが、それは明確な物語を語っているものではない。グロテスク、陰気、オカルトの要素を取り込んだ美的好奇心を触発するようなイメージが並ぶ。見る者を灰色の都市の旅に連れだし、いつの間にか都市の形態学、都市に住み着く者たちの魅力に吸い込まれてしまうような一冊。
Dalpine / 128ページ / ハードカバー / 188 x 148mm / 9788460682936 / 2015年
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