本書は、ヨーゼフ・ボイスが1980年のヴェネツィア・ビエンナーレで発表した新作「Das Kapital Raum 1970-1977」を考察する一冊。
数式がチョークで書かれた50枚の黒板が壁に掛けられ、斧が立てかけられたピアノや水撒き缶、桶、梯子、映写機などで構成されたインスタレーション。1970年代の彼の芸術活動を総括している記念碑的な作品。当時ボイスは、「人間の創造性を、経済思想の中心に据えた定義・アート=キャピタル」というテーゼ裏打ちした。資本主義に対抗するアートである。
アーティスト本人とのインタビューを収録。ドイツ語テキスト。
Edition Staeck / 231ページ / ハードカバー / 302 x 218 mm / 9783882431636 / 1991年