本書は、チリ出身でスイスを拠点に活動するアーティストフランシスコ・シエラの作品集。絵画と彫刻の幅広い作品群を概観する一冊。ヴァイオリニストとしての彼の訓練は、幾度となく彼の絵に反映されている。
フランシスコ・シエラは、現代の具象絵画がどのような形をとるべきかという問いに取り組んでいる。彼は物事や現実を忠実に正確に描くが、一見して明らかなものが、新しく神秘的なものへと変化することに関心を抱いている。被写体は幻想的なものもあれば、ありふれたものもある。一見ありふれた内容こそが、これらの絵画を独特の不気味なものにしているのである。
シエラは、現代の写真複製の落とし穴と、シュルレアリスムやコンセプチュアルなアプローチを含む絵画の変容の可能性を探っている。彼の作品に共通するのは、卓越した技術的熟練度に加え、ユーモア、あるときはグロテスクさが込められている。
Edition Patrick Frey / 368ページ / ハードカバー / 290 x 235 mm / 9783907236345 / 2021年