








アダム・ブルームバーグとオリバー・チャナリンは、フォトジャーナリズムとビジュアルアートを融合させ、歴史や時事問題を挑発的かつ曖昧に解釈する手法でよく知られた写真家である。
本書は、ロンドンのフランク・バーンズろう学校(Frank Barnes School for Deaf Children)の生徒とスタッフの協力のもと、子供向けのイギリス手話の「A to Z」の入門書として作られた一冊。手話によるアルファベットで、若い読者に「目で聞くこと」を教える代替的な読書体験を提供する。二人が撮影した白黒写真と、ゲッティ・アーカイブから選んだ画像を組み合わせ、鮮やかなグラフィックデザインと身近な言葉と韻を踏んだ連語をページに配置し、イメージとテキストの複雑な関係性が表現されている。
「手話の語彙と文法は物理的な空間で構成されており、ろう者は当然のことながら、他の人たちよりも視覚情報を処理する能力に長けている。視覚的な世界の見方や理解の仕方を子どもたちに教えるのに理想的な言語である」と作者達は本児童書を制作するにあたってのインスピレーションについて語った。
Tate / 64ページ / ハードカバー / 270 × 220 mm / 9781849763677 / 2015年