







ミシェル・マゾーニ(1966年生まれ)は、ブリュッセルを拠点に写真とビデオ・インスタレーションを駆使するフランス人アーティスト。写真行為の源流に立ち返った「造形的」な写真表現を展開してきた。
本書に収録されたシリーズ、「Dumitru」は2015年にスタートしたプロジェクト。シリーズを構成するイメージは、主にルーマニアのチャウセスク独裁政権の時代(1974年/1989年)に関連するアーカイブに由来している。マゾーニは4年間、これらのイメージを描き、その表面を精査し拡大し、新しいショットを作くるため場所を再訪し、モンタージュなどの新しい組み立てを試し、証拠が浮かび上がるまで、撮影したという。
本書は、これらの資料を丹念に保管していたデュミトル・ベデレウ(Dumitru Bedeleu)への死後のオマージュでもある。
Borgerhoff & Lamberigts / 60 ページ / ハードカバー / 340 × 260 mm / 9789463930949 / 2021