






ミハリス・ピヒラーはベルリンを拠点に活動するアーティストで、主に商業ギャラリーのシステムから独立して活動している。ピヒラーの作品は、しばしば拾い物や使用済みの素材を利用している。彼はページをキャンバスとして扱い、キャンバスを作品のためのページとして扱う。
本書では、フランスの詩人ステファヌ・マラルメ(1842-98)の膨大なエディションのセレクションを、他の作家による彼の作品の歴史的・現代的転用とともに集めたものである。マラルメは、詩を対向するページに配置することで、それぞれの面をひとつの構成要素にした。見開きページに書かれた言葉の星座と、テキストの断片と周囲の白との相互作用は、星座と空との相互作用に似ているが、これはマラルメが文学に明示的に用い、導入した比喩である。
例えば、彼の「星座」という概念は、ウリセス・カリオンの「新しい」本のビジョンと結びついている。「古い芸術では、最後のページを読むのに最初のページを読むのと同じくらいの時間がかかるが、新しい芸術では、読むリズムが変わり、速くなり、スピードアップする」と彼は1975年に述べている。
豊富な図版が掲載された本書は、アネット・ジルベール、クレイグ・ドワーキン、リュック・ボルタンスキー/アルノー・エスケール、関口涼子といった第一線の研究者による批評的エッセイを通して、マラルメの傑作に対する認識とその流用について文脈づけている。
(出版社テキストより)
Spector Books / 280ページ / ソフトカバー / 170 x 240 mm / 9783959058179 / 2024年