「See All This」はオランダ国内外の美術館を中心に、写真、現代美術、ファッション、自然などアートに関連する分野のバックグラウンドストーリーを紹介している雑誌である。合併号のサマーエディションとなる第22号では、世界中を旅する中で出会った、地球上で最も希望に満ち溢れた場所を紹介している。 人生とは、常に出発と到着の繰り返し——その合間に問いがあり、答えがある。今号では、6人の巡礼者がそれぞれの旅路を通して見つけた「内なる風景」と「外なる世界」を辿っていく。 世界最高峰の山々に登り、「山の真のアイデンティティ」とつながろうとした登山家ワスフィア・ナズリーン。病を抱えた身体で生きることの意味を静かに問いかけるピエール・H・ブリンカー。かつては旅を続けていたが、いまやその種が世界を巡っているアーティスト、アグネス・デネス。社会のリズムに縛られず、独自のテンポで世界を旅するスヴェン・シグネ。そして、メッカへの巡礼で信仰を新たにしたナイマ・アスワギア。さらに、平和を願い地球を歩いた元僧侶であり活動家のサティシュ・クマール。 旅をテーマにした本号のキュレーションは、詩人で旅人でもあるデイヴィッド・ホワイトが担当。内省と発見、孤独と共鳴、そのすべてを抱えて旅を続ける者たちの物語が、美しいビジュアルとともに収められている。 See All This / 200ページ / ソフトカバー / 270 x 210 mm / 24683981 / 2024年