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オランダ・アムステルダムで活動するイタリア人デザイナー アンドレア・トリマルキ(Andrea Trimarchi)とシモーネ・ファレジン(Simone Farresin)によるデュオ「フォルマファンタズマ(Formafantasma)」の作品集である。フィクションと科学的な研究を融合させた絵本のような手法で、人間と環境、そして他の生物との複雑な関係を描き、新しい生態学的リテラシーを育む一冊だ。本書は、ベルギー・ヘンクの炭鉱跡地を再生した文化施設「C-mine」の依頼から生まれた。
2部構成の本作は、クレマン・ヴュイリエ(Clément Vuillier)の挿絵を添えた物語で始まる。採掘場跡で穴に落ちた子どもが地球の隠された層を巡る旅に出て、思いがけない生命体と出会い、世界観を変えていく。第2部では、映画史・写真史家 テレサ・カストロ(Teresa Castro)によるエッセイや、生物学・地質学・微生物学の専門家たちへのインタビューを収録する。
エンツォ・マーリ(Enzo Mari)やブルーノ・ムナーリ(Bruno Munari)が遺した教育的な作品に触発された作者は、人間が荒廃させた炭鉱跡地に息づく生命に着目する。一見生命のない産業革命後の土地もまた、繁栄する生態系としてとらえうる——資源の搾取が描いた物語を問い直し、調和のとれた共存の可能性を見つめ直すよう促す一冊である。
NERO, C-mine / 208ページ / ソフトカバー / 240 x 170 mm / 9788880563150 / 2025年