故障したDVDプレイヤーによって崩壊した映像をもとに、映画の記憶とデジタルメディアを考察した作品集。
アレクサンダー・ファヒマ(Alexander Fahima)とレナーは一年をかけて52本のDVDを鑑賞し、断片化された画面から自身の記憶に残る場面を抽出した。プレイヤーは映像を抽象的な色面やノイズへ変換し、映画スターたちの姿も判別不能な断片へと崩れていく。二人はその崩壊した映像世界の中から、個人的記憶に刻まれた瞬間を拾い上げ、技術的エラーを創造的行為へ転化している。
同時に本書は、家庭に映画体験をもたらしたDVDというメディアそのものへのオマージュにもなっている。
Volker Renner / 64ページ / ソフトカバー / 275×220 mm / 9783864853449 / 2025年