オーストリアとドイツを巡回したThomas Ruff(トーマス・ルフ)の展覧会に合わせて出版された本書は、ポートレイトやインテリアから、望遠鏡や宇宙探査、そして「夜間照準器」の写真に至るまで、彼の代表作のうち10作品にフォーカスをあてる。人物、建築、惑星、インターネットと、日常的なものから実験的なものまで非常に多岐にわたる主題を取り入れるルフは、カメラのテクノロジーのあらゆる形態に服従させ、作品発表を通じてしばしば美術史の発展を具体化しているように見える。イメージの構築における表面と深さという両極性を取り扱うことで、不断の革新という功績を広く評価として得ることになるだろう。輪転機を使って印刷された新聞紙が本文に使われている、特徴的なブックデザインにも注目してほしい。
Kunsthalle wien / 287 ページ / ハードカバー / 300mm × 230mm / 9783941185500 / 2009
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