ジャスティン・キンボールは4年間に渡り、アメリカ北東の廃墟となった家、ホテル、建物を撮影した。この作品の多くで、彼は弟であり競売人のダグを同伴させ、廃墟と化した建物に潜入した。ダグが再販売のために建物をきれいにしている間、ジャスティンはそれらの中にかつて人々が生活をしていたことの痕跡となるようなものを垣間見た。ノート、ヘアピンの箱、枕についたシミといったごく小さなものを撮影しながら、彼はそれらの物と以前の所有者との間にある関係や存在について思いを巡らした。『カメラには記述的な力と、物語や創造的な気持ちをつくり出す魔術がある。これらの写真は、この空間で何が起きたのかという私の認識のあらわれだ。すなわち、誰がここに住んでいたのか、何が隠されていて、何が見られていたのか?というような問いである。』
一連の写真から、日々の生活のなかの些細なことが思い起こされる。それらは片付けられ、あっさりと捨てられてしまうことが多いが、その前の短い黙想の時間や自分たちの所有物へ思いを巡らせることの重要性に視点を向けていく。
Radius books / 186 ページ / ハードカバー / 337 x 273 mm / 9781942185062 / 2016
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