イギリス出身のアーティスト、エドムンド・デ・ウォールの作品集。本書は第58回ベネツィアビエンナーレで開催された展覧会にあわせて刊行された。
ヴェネツィアに住んでいるユダヤ人たちはゲットーと呼ばれる小さな地域に追いやられて暮らしていた。ゲットーの門は朝と夜に開閉され、そこに強制的に移住させられたユダヤ人たちは通常より高い税金を納めなければならなかった。また、ここには翻訳の場という歴史もある。ゲットーに集められた人々はドイツ語、スペイン語、ポルトガル語など様々な言語を話し、多様な文化が混ざり合っていた。常に理解力とニュアンスが試される場所であったとも言えるのだ。
この展示ではゲットーで執筆活動を行なっていたユダヤ人の詩人の作品をパリンプセプトのように磁器のスリップに刻み、その上に金箔のブラシをかけたインスタレーションや、亡命を余儀なくされた人々が執筆した本が配置された図書館が展示された。
このプロジェクト全体は翻訳の力を反映したものであり、他の国に住み、他の言語を話さなければならないということはどういうことなのかということに関する取り組みである。
Gagosian / 104ページ / ペーパーバック / 298 x 241 mm / 9781938748943 / 2020
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