ドイツ出身のアーティストであるハンク・シュミット・イン・デル・ベークは、2009年から継続するプロジェクト「Und im Sommer tu ich malen」において、写真家のファビアン・シューベルトとともにヨーロッパ各地を訪れ、風景の中で絵画制作を行う行為そのものを作品として残してきた。
本書は、この継続的プロジェクトをまとめた作品集。彼はカスパー・ダーヴィト・フリードリヒやクロード・モネ、フィンセント・ファン・ゴッホなどが描いたことで知られる風景の場所に立ち、イーゼルに向かって絵を描く。しかしキャンバスに描かれているのは目の前の風景ではなく、作家自身が着ているシャツの模様である。
本書では、こうして制作された絵画と、その制作の瞬間を記録した写真を見開きで対置し、絵画とその記録、風景と自己像の関係を提示する構成となっており、モダニズム絵画へのオマージュとその記録行為をめぐる試みとして編集された秀逸な一冊。
Edition Taube / 80ページ / ハードカバー / 210 × 160 mm / 9783689170042 / 2024年
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