スイスのチューリッヒ出身のアーティスト、ペーター・フィッシュリとダヴィッド・ヴァイスは30年以上に渡り多くの作品を発表してきた。作品の形態は彫刻、写真、映像、インスタレーションなど多岐に渡り、そのどれもが現実に対する私たちの認識に疑問を投げかけるような作品となっている。
本書は彼らの作品「Suddenly This Overview」を紹介したものである。この彫刻群は美術の世界ではあまり採用されない一般的な粘土で作られており、焼かれていない状態で展示されている。これは彼らにとって、手を使って簡単に修正できる素早い三次元のスケッチのようであった。
これらの彫刻作品は「主観的な百科事典」として、神話のワンシーンのような壮大なものから、エレベーターを待っている人など些細な出来事まで世の中の様々なものを表現している。
また、彫刻作品のキャプションも作品を構成する大きな要素となっている。二人の男女がベッドで眠っている彫刻作品には「アインシュタイン夫妻、息子の天才アルベルトを作った直後」というタイトルがついている。
本書では300個以上の彫刻作品が1つずつ丁寧に紹介されており、また最後には展覧会の様子をパノラマ写真で楽しむことができる。
Laurenz Foundation, Schaulager / 392ページ / ハードカバー / 266 x 177 mm / 9783906315034 / 2015年