アメリカ・オハイオ州で活動するフォトグラファー、カルメン・ワイナン(Carmen Winant)の作品集。本書は ”複数の写真とそこにはめ込まれた物語を用いて、本から剥がしたページを集める”、そんなシンプルな前提から始まり制作された、多様な解釈の可能性を内包した物語である。作者は10年以上にわたり、ページを切り取り、イメージを互いに引き離し、新たな組み合わせを作り出すことで再文脈化するプロジェクトに取り組んできた。現在進行形のコレクション群の中から各々のイメージを掬いとるように選び、異種のイメージ群をこつこつと収集してきた。その結果、本書はラビ研究や犬の訓練、帝王切開といった外科手術による出産、タントラセックスの方法、夕日が見せる様式といった、実に多様なテーマで構成されていながらも、作者特有の手法や応用が見られる一冊となっている。作者によって構築されたこのページ群は、「テーマ」という概念が本の原動力として機能することを問題視している。作者はむしろ、個別のページや本全体を構成、配置する行為それ自体が意義を持った主題であると捉えている。
(ディストリビューターのテキストより)
SPBH Editions / 320ページ / ソフトカバー / 300 x 240mm / 9781916041264 / 2022年
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