『Black Sun』の続編となる『Starling』は、写真家が幼少期と青春時代を過ごした南デンマークの風景に立ち返った記録である。以前のプロジェクトと同様に、彼はアイルランドからワッデン海に沿ってデンマーク、オランダ、そしてサルデーニャ、ローマへと3年間かけてムクドリの移動を追い、撮影した。ムクドリは、外部からの脅威に激しく対抗する、ひとつの統一された生命体として移動する。凝結した形や黒い線が群れの中に形成され、干渉の波や水平線に書かれた数学的抽象画に似ている。ムクドリのざわめきのグラフィックで有機的な形は、生と死の驚くべきバレエを演じる瞑想的なものから、非常にドラマチックなものまである。今回、ソルケアーは神話的、科学的な角度からこの現象にアプローチしている。これらの新しい視点は、ローマの都市建築などを背景に鳥の動きを捉えている。さらに、顕微鏡で撮影したムクドリの羽や、パリの屋根、雪に消えた遠くの宮殿まで、2つの新しい写真シリーズを制作している。
Edition Circle / 175ページ / ソフトカバー / 306 x 247 mm / 9788797267738 / 2023年