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ベルギー出身のグラフィックデザイナー/研究者イェレ・イェスペルス(Jelle Jespers)は、ラテンアメリカのグラフィックデザイン史を専門とし、長年にわたりアーカイブ調査やキュレーションを通してその視覚文化の研究を行ってきた。またアルゼンチン出身のデザイナー/研究者アンドレア・ヘルヒッチ(Andrea Gergich)は、近現代デザイン史の文脈から理論的枠組みを提示し、本書の歴史的・批評的基盤を支えている。
本書は、1940年代から1970年代にかけてのアルゼンチンにおけるグラフィックデザインの展開を包括的に検証した研究書である。展覧会カタログやポスター、招待状、出版物などの印刷物を通して、芸術、詩、建築、デザインといった領域を横断する視覚文化の変遷をたどる。1940年代に伝統的な様式から離れ、ヨーロッパのモダニズムの影響を受けたデザインへの転換が始まり、1951年に創刊された雑誌「Nueva Visión」を契機に、バウハウス的な理念に基づく芸術とデザインの統合が進展した。1960年代には多様で革新的な表現が展開され、1970年代にはよりコンセプチュアルな方向へと発展していく。
250点以上の豊富な図版とともに、タイポグラフィを軸に据えながら、デザインが文化的・社会的文脈とどのように結びついていたかを明らかにする構成となっており、アルゼンチンにおける近代デザインの形成とその意義を多角的に提示する一冊である。
HOPPER&FUCHS / 320ページ / ソフトカバー / 280 x 195 mm / 9789464002683 / 2025年