本書でヘンリー・ルートワイラーは、1936年から2007年までアメリカ合衆国で発行されていた雑誌『LIFE』の表紙を誰よりも多く飾った、著名な写真家フィリップ・ハルスマン(1906-79)の仕事と私生活を記録している。彼は10代の頃、1979年に国際写真センターで開催された展覧会でハルスマンの作品を初めて目にした。法医学的かつ想像力豊かな彼のトレードマークともいえるアプローチで、無生物に込められた意味を探り出し、それらがどのように持ち主の個性を現すのかを明らかにする。ハルスマン・アーカイブとの緊密な協力のもと、ハルスマンが所有していた何百もの品々を撮影した。カメラや眼鏡、パスポートからさまざまな手紙(ジャネット・リー、リチャード・アヴェドン、リチャード・ニクソンなど)、卓球のバットやボール、世界中から集められた宝石のような紙で包まれた石鹸のコレクションまで、ハルスマンの孫オリバー・ハルスマン・ローゼンバーグの言葉を借りれば、"二度と存在することのない時代の魔法のような証拠 "である。
Steidl / 400 ページ / ハードカバー / 300mm × 203mm / 9783969991466 / 2022