「ファッション」とは、その時々の流行を表す概念である一方、ポール・コイカーのファッション写真は時代を超越しているのが特徴といえる。
本書は全10章にわたって、彼のファッションに対する自身の視点を明確にしようと試みた一冊。
彼は偉大なファッションブランドや今日の最も有名な顔ぶれを描きながら、それらを独自の世界へと誘う。時間や場所から切り離された超現実的なイメージは、私たちが推測するしかないストーリーを持つフィルムスチールのようだ。
また彼の写真は、古典的な男女の役割分担を超越したものともいえる。
モデルは変わったポーズをとり、その顔はしばしばフレームから外されアイデンティティーを曖昧にする。
時には被写体が人間なのか人形なのかさえはっきりしないこともある。
高級品の贅沢さを捉えるため、マネキンやディスプレイなどを用いてその表現手段を拡大し、最終的には私たちの欲望そのものをカメラに収める。
同タイトルのこのコミッションワークは、2021年にMuseum Folkwang Essenで、2022年にFoam Amsterdamで開催された個展で大々的に紹介された。
ART PAPER EDITIONS / 288ページ / ソフトカバー / 242 x 184 mm / 9789464660647 / 2023年
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