サンフランシスコを拠点に、毎号ひとりのアーティストやクリエイターに焦点を当てて特集するアートマガジン『THE THING Quarterly』。本企画のユニークな側面のひとつとして、雑誌でありながらも決まったフォーマットの紙媒体で表現するのではなく、アーティストとともに日常の中で芸術の大切さを物語るオブジェクトを制作していた点が挙げられる。ミランダ・ジュライによるカーテン、ガブリエル・オロスコによるフリスビー、ライアン・ガンダーによるトランプ、タウバ・アウエルバッハの時計、加賀美健によるバスタオルなど。
本雑誌が2007年から2017年まで出版してきた10年間のアーカイブカタログとして制作された本書には、エディターからのラストメッセージ、Julian Myers-Szupinska(ジュリアン・マイヤーズ=シュピンツカ、初めてTHE THINGS についてFRIEZE誌に批評を寄稿した人物でもある)によるイントロダクションのほか、この雑誌の創始者であるDavid Shrigley(デイヴィッド・シュリグリー)がこれまで制作してきた計34号について簡潔なテキストと写真で紹介している。
THE THING Quarterly / 96 ページ / ソフトカバー / 330 × 240mm / 9780984915064 / 2017