







キューバ出身のアーティスト、フェリックス・ゴンザレス=トレスは、公共の場に個人的な問題を持ち込み、身の回りのことに対して気づきをもたらす作品で知られている。本書は、2010年から2011年にかけてキュレータであるエレナ・フィリポヴィッチを中心にベルギー・ドイツ・スイスで開催されたトレスの展覧会についてまとめたもの。
本展覧会は、各展示会場を3人のアーティストがそれぞれ担当し、キュレーションを行ったユニークな構成の展示となっていた。
本書もこの展覧会の構成を踏襲するつくりとなっており、展示会場ごとにセクションが分かれ、各章にキュレーションを担当したアーティストがそれぞれ寄稿している。
また、今回展示された85点もの作品をすべて図解つきで紹介しており、この貴重な資料に寄せられたキュレーターやアーティストによる解説やユニークなコメントを通して、トレスの作品に迫ることができる。
KOENIG BOOKS / 664ページ / ハードカバー / 279 x 190 mm / 9783863359737 / 2017