オランダ人のアーティスト兼デザイナーであるリザン・フライセン(Lizan Freijsen)は不要なものが意味を持つ過程においての変化と時間をテーマにリサーチを行なっている。
彼女は都会にある自然の一形態を丹念に記録し、私たちの日常の環境の中でゆっくりと変化し成長していくこの浸透性のある現象に名前とカテゴリーを与えることで、ステインを主観的な順序で分類している。世界の多くの場所で同じように現れている汚れは、ある正確な場所の歴史を重ねて、部分的に消し去ったものであり、まるで*パリンプテストのようである。
彼女は公共空間の湿気や菌類、腐敗の痕跡を探し求めて、膨大な写真アーカイブを作成したが、それは彼女のテキスタイルをベースにした活動のインスピレーションにもなっている。
*パリンプテスト: パリンプセスト(英語:Palimpsest)とは、書かれた文字等を消し、別の内容を上書きした羊皮紙の写本のこと。
Jap Sam Books / 256ページ / ソフトカバー / 300 x 230 mm / 9789490322779 / 2017年