スウェーデン出身の画家、ヒルマ・アフ・クリントは生前にほとんど作品を発表せず、彼女の大作『神殿のための絵画』は2013年にストックホルムのモデルナ美術館から始まった一連の展覧会で公開され、2019年のニューヨークのグッゲンハイム美術館で幕を閉じた。193点の作品からなるこのシリーズは、彼女が目にみえない世界と交流し始めたことがきっかけで制作された。進化や二元性といった具体的なテーマが、高さ3メートル以上にもなるキャンバスに丁寧に配置され、鮮やかなパステルカラーの配色と複雑な幾何学模様によって伝えられている。 本書は、この大作を制作する上で、準備のために描かれたスケッチや下絵を収録したカタログの第3巻目である。彼女は友人たちに自分の作品をよりわかりやすく見せるために、これらのスケッチブックを持って旅をしていたという。 Bokforlaget Stolpe Ab / 187ページ / ハードカバー / 317 x 248 mm / 9789189069244 / 2021年