1980年、ゲントの美術館にある豪華な部屋。壁にはフランドルのオールドマスターの絵画が金色のフレームに収まって輝いている。一方、部屋の中央には工業用の金属の棚があり、塩、小麦粉、オリーブ、豆などの日用品がパックに詰められてまばらに置かれている。これは、文化が経済的な財産に還元されたことを宣言する、ボイスの説得力のあるインスタレーション「Wirtschaftswerte(経済的価値)」であった。ボイスが選んだのはドイツ民主共和国の製品で、資本主義と社会主義、ハイカルチャーとローカルチャー、文化と消費主義、日常と贅沢など、西と東(当時はまだ分裂していた母国ドイツとその周辺)の格差が強調された。このインスタレーションは、後に様々な場所で再現され、マルチプル作品として展開された。1990年に出版されたこの本は、2021年のボイス生誕100周年を機に、クラウス・シュタークとゲルハルト・スタイドルによって装丁が一新された。
Steidl / 136ページ / ハードカバー / 297 x 210 mm / 9783958299146 / 2022年
その他のアイテム
-
- Tony Lewis / Anthology 2014 - 2016
- ¥7,480
-
- Otti Berger / Weaving for Modernist Architecture
- ¥12,870
-
- Robert Auguste & Gyn Gausserand / POTS
- ¥6,600
-
- 【サイン入り・コレクターズエディション】Christien Meindertsma / Checked Baggage [2nd and last edition]
- ¥9,900
-
- Remains-Tomorrow : Themes in Contemporary Latin American Abstraction
- ¥13,860
-
- Timothy Prus / The Whale’s Eyelash: A Play in Five Acts
- ¥14,300