フィリピンのラグナ州を拠点に活動する写真家、チャール・クリストフの同名の個展に出品された作品集。彼の地元の学校と事務用品店から集めたテスト用紙をアーカイブした一冊で、これらの紙には、走り書き、人名、いくつかのちんぷんかんぷんな単語が含まれている。そこにはアイデンティティの痕跡、また人々が急いで残した存在の痕跡がある。作家は、これらの紙を拡大し、細部にまで焦点を当て、残された自己の痕跡をより深く観察した。その結果本書は、鑑賞者とその痕跡を残した者の二者の間の新たなコミュニケーションのシミュレーションとなった。本書のオリジナルのシングルエディションは、すべてコピー機で作られたが、本エディションでは、オリジナルを直接リゾグラフで「コピー」して、200枚の「コピー」を作ることで、その方法を再現しようとした。オリジナルとの違いは、新しいカバーと、より小さな(リサイズではなくトリミングされた)フォーマットであること。また、一冊一冊が異なるランダムなページ構成になっているため、原作で意図されていた通り、それぞれが私信であると考えることができる。
Temporary Press / 200ページ / ソフトカバー / 200 x 130 mm / 9789811830969 / 2022年