









ロサンゼルスを拠点に活動するアーティスト、ジョナス・ウッド(1977年生まれ)は、ペインティング、ドローイング、版画を制作しており、その多くは複雑な静物画や家庭内の風景で構成されている。彼の作品は、大胆な色彩、細部まで描き込まれたグラフィックなもので、多くの場合、美術史、記憶、そして彼の人生を構成する人々、物、インテリアなどのモチーフが用いられている。
ジョナス・ウッドのこれまでの芸術活動の中で最も広範なコレクションであるこの作品集は、画家のローラ・オーウェンズや彫刻家のマット・ジョンソンとともに制作したロサンゼルスでの初期作品まで遡ることができる。この形成期に、ウッドの独特な視覚言語が形作られ始めた。ドローイングは、コラージュやペインティングの下絵として、またそれ自体が独立した作品として、ウッドの制作プロセスで中心的な役割を果たした。ウッドの多作な作品の中核には、手作業に対する深い敬意がある。それは、拾い集めた写真、手動の映写機、半分消しゴムで消した鉛筆のスケッチとの関わりに反映されている。平坦なパースペクティブで描かれたタブローは、アーティストの手の痕跡、雑多な参考資料、様々な芸術的メディアの変容の性質を明らかにし、深いレイヤーで構成されている。ダグラス・フォーグルによるエッセイと、ローラ・オーウェンズとアーティストの対談が掲載されている。
Karma / 184ページ / ハードカバー / 286 x 267 mm / 9781949172997 / 2024年