







アメリカ人彫刻家、詩人、ミニマリストであるカール・アンドレの作品集。
カール・アンドレの詩を見ることで、アンドレが偉大なミニマルアーティストとして知られるずっと前、9歳のときに詩を書き始めて以来、この活動が彼の作品全体においてどのような位置を占めているのかを検証することができる。本書は、アメリカ史の3つの基本的なテキストからの抜粋で構成されており、それぞれ「レッド・カット」、「ホワイト・カット」、「ブルー・カット」と題されている。
レッド・カットは、南北戦争でアメリカ軍の大佐を務め、その後歴史家や系図学者となったエベニーザー・W・ピアースの『Indian History and Genealogy pertaining to the good Sachem Massasoit of the Wampanoag Tribe and his Descendants』(1878年)より引用。
ホワイト・カットは、アメリカの思想家、哲学者、詩人、作家であるラルフ・ワルド・エマーソンの『American Indian History and Newspapers』(1820-1824年、1838-1841年)より引用。
ブルーカットは、飛行家であるチャールズ A. リンドバーグの『We』(1927年)および歴史家のケネス・S・デイヴィス『The Hero Charles A. Lindberg and the American Dream』より引用。
作家は本書を 「3つの人種的悲劇を主題とする長い詩 」だと捉えている。
それは「所有物としての土地の悲劇、所有物としての人間の悲劇、所有物としてのすべてのものの悲劇 」であると。これらのテキストは作家本人がタイピングし、短冊状に切り取って別で用意した同じ種類の紙に貼り付け、ゲーデル数に従って短冊を挟み込んだ。本文に句読点はなく、一部の抜粋のタイポグラフィは、小文字から大文字までさまざまなフォントが使われている。
MFC-MICHÈLE DIDIER / 104ページ / ハードカバー / 294 x 394 mm
/ 2023年