標準から逸脱した者は精神障害者なのだろうか?それとも人と違うことは特別なスキルや才能なのだろうか?10年前、オランダのビジュアルアーティストであり、実験的な映像作品を制作するバリー・ファン デル レイトはADHDと診断された。本書は、彼の「障害」が秀逸なプロジェクトを生み出す可能性があることを証明している。
ファン デル レイトは、デジタル映像を再生する際に偶然発生するエラー画像(コーデックエラー)に着目。 2年間で数百ものコーデックエラーを作成した。デジタルフィルムの再生時に意図的な歪みを加えることで、一連の美しい「逸脱」を生み出したのだ。
本書は300を超える作品をDSM(精神障害診断と統計マニュアル)をヒントに20のカテゴリーに分類し、その特性ごとに解説している。
ファン デル レイトはこの作品を通して障害に対する新しい視点をもたらしている。
The Eriskay Connection / 288ページ / ソフトカバー / 210x160mm / 9789492051134 / 2015年