









ドイツのメンヒェングラートバッハ(Mönchengladbach)市立美術館のディレクターであったヨハネス・クラダーズと、アーティストのヨーゼフ・ボイスは1967年にボックス型のカタログを制作し、それは展覧会のミニチュアのような新しいタイプの書籍であった。それからクラダーズは1978年までさまざまなアーティストの協力のもと展覧会ごとにユニークなカタログボックスを制作し、今では伝説的なコレクターズアイテムとなっている。
プラスチック製のバラと3枚の紙の巻物が入っているジャスパー・ジョーンズのカタログ、透明なプラスチック製の箱で作られたピエロ・マンゾーニのカタログなど、カタログボックスにはそれぞれのアーティストのスタイルと、当時の時代を象徴する参加型の芸術的アプローチが表現されているのだ。
本書ではカール・アンドレ、リチャード・ロング、ゲルハルト・リヒターなど多岐にわたるアーティストによる35個のカタログボックスを紹介している。
Walther Konig Verlag / 392ページ / ハードカバー / 285 x 225 mm / 9783960989066 / 2021年