本書は、2014年にメキシコ・シティのジュメックス美術館で開催された待望の展覧会「サイ・トゥオンブリー展」に際して出版された。1950年代の初期作品から2011年に亡くなる直前に完成させた「カミーノ・レアル」シリーズまで、トゥオンブリーのキャリアを網羅する紙作品、絵画、彫刻が含まれており、57点の作品と、トゥオンブリーのドラマチックな身振り手振りの作風とみずみずしい色彩を捉えた2ページにわたるフルブリードの詳細写真が掲載されている。キュレーターで作家のフィリップ・ララット=スミスによるエッセイは、作品とこの記念碑的な展覧会の背景を説明している。そのエッセイの中でララット=スミスは、トゥオンブリーの芸術におけるローマ神話とギリシャ神話の変わらぬ存在について次のように考察している。
「トゥオンブリーにとって、古代の神話は夢であり鏡である。トゥオンブリーにとって、古代の神話は夢であり、鏡である。神話の登場人物は原型であり、出来事の連続は、理屈では説明できなくても、直感的に納得できるような、一元的な論理に従っている。トゥオンブリーは、神話の外的なパターンに自身の情熱が反映されていることに気づく。美的体験と心理的反応の間にある鏡のような効果は深く、生成的である。彼の作品は、神話を文学的に描いたものでは決してないが、神話が示唆的に作品を物語へと導くことはある。神話は、伝記的な起源を開示することなく感情的な表現を可能にし、逆に、セクシュアリティとファンタジーの領域に客観的な相関関係を提供する。」
松本高明によるデザイン。
※こちらの商品は古書です。写真でコンディションをご確認の上、ご注文ください。
DAMIANI / 172ページ / ハードカバー / 343 x 248 mm / 9788862083768 / 2014年