インド出身の写真家、ダヤニータ・シンは本を主要なメディアとして活用していることで知られており、本を通じて写真、出版、展覧会、美術館の間に新しい関係を作り出す取り組みを行なっている。
そんな彼女が本というメディアを、写真や物語の理想的なうつわであると考えるようになったきっかけが、グラフィックデザインを学ぶ学生だった頃に制作した「Zakir Hussain」であった。
その手作りの本はインドの古典タブラの名手、ザキール・フセインの演奏姿や彼が家族と過ごしている様子などをまとめ、またシンが彼に行なったインタビューが写真の周りに手書きで書かれていたものであった。
本書はそのオリジナルフォトエッセイをスキャンして制作された複製版で、不完全さや特異性がすべて再現されている。造本に関する彼女の手書きメモも残されており、影響力のあるブックメーカーになることを予感させる一冊となっている。
Steidl / 96ページ / ソフトカバー 2冊、ポスター1枚 / 232 x 217 mm / 9783958296237 / 2019年
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