






韓国生まれのアーティスト、ソ・ドホ(Do Ho Suh)の作品集。
アジアのコンテンポラリーアートシーンを牽引する存在である作者は、30年以上にわたるキャリアの間、広範なメディアを用いる中で、記憶、帰属意識、家庭、身体性、碑、集団性などを繰り返しテーマとして扱ってきた。
本書は、作者にとって初となる包括的な作品集であり、拡張しながら相互に作用し続ける作品群を深く探る一冊である。建物やインテリアを布で1:1スケールに再現し我々に衝撃を与えた作品のシリーズや、ドローイング、彫刻、インスタレーション、映像、思索に富むリサーチ・プロジェクトなど、世に知られた作品群を中心として様々な表現が幅広くまとめられている。
作品は、そのスケールも形状も多岐にわたるが、一方では息を呑むほどの細心の注意が払われながらも革新的な遂行力によって成され、もう一方では直感的であり反復される概念が伴うプロセスによってそれぞれが結びつけられている。
本書では、作者の創作活動や実践の過程と進化、そしてその重要性が反映された叙情的なシークエンスが全体に流れながら、テーマやメディアごとに分類されてまとめられている。
科学者であるレイチェル・アームストロング(Rachel Armstrong)、キュレーターのダグラス・フォーグル(Douglas Fogle)、小説家で文化批評家のリン・ティルマン(Lynne Tillman)、作家のレニー・グラッドマン(Renee Gladman)、作家、人類学者、映像作家のヒュー・ブロディ(Hugh Brody)、建築・空間文化研究者であるペネロピ・ハラランビドゥ(Penelope Haralambidou)、ヴィジュアル・アートを専門とする作家であり編集者のアミー・コリー(Amie Corry)、美術史、美術理論、評論家であるウ・ジョンア(Jung-Ah Woo)らが新たに書き下ろしたエッセイを寄稿。それぞれが多様な視点で作品を考察し、各々の応えを寄せている。
あわせてコンセプチュアル・アーティストであるタバレス・ストローン(Tavares Strachan)と作者との対談を序文として収録する。世界屈指の現役アーティストの一人を巡る、没入感と信頼性の高い資料が完成していると言えるだろう。
小口には加工が施されており、手に取った感触を楽しむことができ、本として独特の存在感を放っている。
(ディストリビューターのテキストより)
MACK / 504ページ / ハードカバー / 250 × 200 mm / 9781915743671 / 2025年
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